うにょのブログ

基本的に読書

『ロジャーズの中核三条件 一致』

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ロジャーズの中核三条件 一致:カウンセリングの本質を考える 1

ロジャーズの中核三条件 一致:カウンセリングの本質を考える 1

 

 僕は人間性心理学が好きです。さらにその近接領域であるポジティブ心理学も好きです。なんだか、人間の可能性を感じて、わくわくするのですもの。この人間性心理学の領域における概念の1つに、一致(congruence)がある。これに似た概念として、純粋性(genuineness)、透明性(transparency)、本来性(authenticity)などが挙げられる。この一致という概念は、自己一致ともよばれ、理解をするのが難しいが、心理学辞典によると、以下のように書いてある。

 自己一致とは、セラピストが治療関係において自身に起こる体験に対して開かれ、それに気づいており、深い水準で自分自身になっており、セラピストの外側に見られる行動は、内側の体験と「一致」していることを指す。(『誠信 心理学 新版』より)

一致に関する疑問 

 さて、本書では、一致を深く掘り下げている。その基礎知識として、一致に関する疑問を取り上げている(pp.14-19)。

①セラピストは常に一致していなければならないのか

 →常にではなく、セラピー関係でのその場、その時において、自分自身であるということ。

②全てを包み隠さず伝えることが一致なのか

 →セラピストは、「クライエントとの関係のなかで感じ取っていること」に丁寧に目を向けると同時に、「”自分のこの感じを伝えることがクライエントにどのような影響を及ぼすだろうか”という点についての自分の感覚」の両者に意識を向ける必要がある。

③相手を受け入れることとの葛藤

 クライエントの話をどうしても受け容れることができないと感じたとき、クライエントの話を無条件に受け入れたいという気持ちとの葛藤をどう捉えるのか。

 河合(1986)は、自殺したいと訴えるクライエントとの面接場面を例に挙げ、「クライエントが内面において対決を経験しているとき、カウンセラーも自らの内面において対決を経験することこそ共感といえるであろう」と述べている。(p.18)

 しかし、「この問題は、そう簡単に答えが出るものではない」としている。